ネコの魔性?

真夜中にフト、眠りから覚めて。
薄暗い部屋の中で、テーブルの上にkikiの姿が浮かび上がる。
うちで飼っている白い猫。

ちょこんと座ったポーズで、耳をしきりにぴくぴく。
時々、口が開いて、閉じて。
また開いて閉じて。
が、声はない。
まるで、言葉を話す練習をしているみたいだ。

しばらく観察していたら、目が合った。
普段なら目が合えば「ニャ〜〜」と鳴くのに、ただ黙って
じっと、こちらを見る。
テーブルの上から、ぼくを見下ろしてくる。
暗くて表情がよくわからない。
つりあがった、まっ黒いアーモンドの目。
ひたすら黒い目で見下ろしてくる。
それがコワイ。

心を見透かされる気がして、背筋がぞぞっとした。
kikiじゃない、別の生き物みたいだ。
魔性のもの?
心臓が、どっどっと早くなる。
これは夢なのか?
夢を見ているのか?



あとは、分からない。
また眠りに落ちたのだろう・・・。
翌朝。
kikiは、フツウのかわいいネコに戻っている。
「ニャ〜〜〜ン」と甘えて来る。

あれは、ぼくの錯覚だったのだろうか?




リクエストにお応えして。
「お早ようございますの帽子屋さん」から「ねこの森には帰れない」
 谷山浩子
by tobelune | 2013-02-14 08:01 | ねこ | Comments(0)

 空好き、猫好き、星も好き。 絵本画家 久保晶太の日常と制作ウラ話! とべるね画伯も活躍。


by tobelune