古本を探して 2

ぼくは、かつて、「マンガ家志望」でした。
今でも、絵の基本はマンガなのです、たぶん。
けれど、絵本とマンガの境界線は、きわめて曖昧であって。
たとえば長新太さんの絵本などは、
マンガ的な絵本なのか、絵本的なマンガなのか・・・?
もう、どっちでもいいものはいい、みたいな(笑)。
昔と比べて、境界は、ずいぶんとゆるやかになったと思います。


フランスのバンドデシネ版「星の王子さま」をご存知でしょうか。
(フランスではマンガのことをバンドデシネと呼ぶらしい)
数年前に書店で見つけて、パラパラめくり、印象に残っていたのでした。
急に思い出して欲しくなり、ネットで探し、中古品で手に入れました。
安くて、新品みたいにきれいで、うれしい。
これも、マンガだけど、絵本といってもいいような・・・?

ジョアン・スファールさんの絵が、すごくいい!
原作のテグジュペリの素朴な絵も素敵ですが、マンガの方は、
もっと今の子ども的である。感情的で、わがままで、生意気で。
(なにしろ、ポケットに手を突っ込んでいるのである)
でもでも、
原作には忠実で、けしてイメージを壊したりはしていない。
その辺の兼ね合いが良くて、この本の魅力になっています。
しゃれていて、イラストレーションとして見ても、カッコいいんです。

原作の「星の王子さま」は、子ども向けのようで、実はけっこう難解でしょ?
ぼくは、何回か読んだけれど、よく分からなかったです。
今回、このマンガで、少し理解を深められたように思います。
おすすめです。






映画『リトルプリンス 星の王子さまと私』
by tobelune | 2015-02-05 03:08 | えほん | Comments(0)

 空好き、猫好き、星も好き。 絵本画家 久保晶太の日常と制作ウラ話! とべるね画伯も活躍。


by tobelune