2015年 11月 24日
古本を探して 4
今、絵本を読んで、ほろりとしたのです。
この気持ちが拡散しないうちに、急いで書きます。
「うたうしじみ」(児島なおみ)
たしか、ずう〜〜っと前に図書館で借りて読んだ記憶がある。
けれど、すっかり忘れていました。
なんか、ふっと読みたくなって、取り寄せました。
魔女が、夕食にと買ってきたしじみ。
水をはったボールの中で、プチプチといびきをかいて、
安心しきって眠るしじみを見て、食べるのに躊躇する魔女。
「同情したらあかんよ」というネコのトラジも、
やはり、いざとなると、しじみをナベに放り込めない(笑)。
しじみたちとの奇妙な生活が始まる。
やがて、しじみたちを海に帰そうと思い立つのですが・・・。
この、か細いペンによるユーモラスな線が、たまりません。
魔女とネコのやりとりにクスッと静かに笑いながら、
いつのまにか、こちらまで、しじみたちが愛おしくなってきて・・・
幸せなエンディングに、ほろりとしました。
しみじみとあたたかい。
かくれた名作という感じです。
絵本作りに必要なのは、こういう「やさしい気持ち」と、
「ユーモアのセンス」なのかなって思います。
図書館ででも見つけたら、ぜひ読んでみてください。
by tobelune
| 2015-11-24 15:27
| えほん
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