くるくりゅの売り込み話 2

「くるくるです。昨日のつづき。
なんで、編集者さん、そんなにキンチョーしはるんでしょ?」
「くりゅくりゅです。それはやね、せっかく来てもらうのに、ただパパッと作品を
拝見してーーーま、大抵の場合、すぐ採用なんて事はないワケでーーー
うちでは難しいですねとお断りする場合、そのまま帰ってもらうのでは、
申し訳ないと・・・」
「それで?」
「やはり、少しでも来て良かったと思っていただきたいと・・・
なので、何か、有意義なことをアドバイスしなくては! という、
プレッシャーが、すごくあるんだそうです」
「あー、なるほど」
「作品を読む、わずか5分や10分で、的確かつ有用な助言をするというのは、
もう、至難の業であると・・・」
「そら、必死やろな? 頭フル回転!(笑)」

「そんで、胃が痛くなるんやて。無理もないやろ?」
「持ち込む方も、ガチガチやけどな(笑)」
「な? 相手も同じガチガチやと思えば、ちょっと気がラクになるんとちゃう?」

「編集者さん、そこまで気を使ってくれてはるとは・・・」
「ほんまに、すごい」
「今まで、こっちは「アウェイ」なので、どうしても弱気になってたんやけど。
くじけそうな時、向こうも内心ドキドキなんやと思い出したら・・・
うん、ちがってくるかもしれへんワ」
「うんうん」
「くりゅ、ええ話やんか!」
「そやろ? みなさん、売り込み、がんばりましょ〜!」
「ところで、くりゅ?」
「はい?」
「オチは、ないのん?」
「あ、え? ちょ・・どう・・?」
「ツメが甘いな」

チャンチャン♪


























by tobelune | 2016-02-28 08:08 | えほん | Comments(0)

 空好き、猫好き、星も好き。 絵本画家 久保晶太の日常と制作ウラ話! とべるね画伯も活躍。


by tobelune