インタビューの思い出 2

つづきです。
もうひとつ、心に残るインタビュー。
「どんくまさん」シリーズの絵本画家、柿本幸造さん。
鎌倉の閑静な場所にあるお宅を訪ねたのは、夏の盛りであった。
柿本さんは、気さくにうちわ片手に迎えてくださる。

「画格」ということをおっしゃった。
人に人格があるように、絵にも画格というものがあると。
「絵本は子ども相手だからといって、画格を落としていい訳はないんだ」
澄んだ瞳で話をしてくださる。

当時は60代半ばだったはずだが、まだまだ現役ばりばりであった。
その情熱と真摯な姿勢に、頭が下がる思いがした。
お写真を撮らせてくださいとお願いすると、
家の裏の畑でどうぞとおっしゃる(笑)。
ちりめんの半袖シャツ(下着)のままである。
なんとも自然体の、このおじいちゃんが大好きになった。

帰る時刻になって夕立が降り出した。
柿本さんは、
「古い傘ですが、使ってください。返さなくていいですから」
と、大きな黒いこうもり傘を貸してくださる。
手で持つところが木で出来ている、年代物であった。
これは、ぼくの大事な大事な宝ものになったのである・・・。
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Eternally  Sarah Vaughan
「ライムライト」テーマ
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Commented by pommechan at 2012-02-12 07:46
へ〜、柿本さんも鎌倉なのね。
子どもの教科書の挿し絵が大好きでした。
tobeluneさんも、ぜひそんな晩年を!!
Commented by tobelune at 2012-02-12 12:31 x
そうそう、十二所にお住まいでした。
ご夫婦でゆったりと暮らしておられました。
あの絵のあたたかさそのままのお人柄でしたよ。
by tobelune | 2012-02-12 00:16 | 思い出 | Comments(2)

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