りゅうじんさんのせなかにのって、空をとびました。
カッパのおやこもいっしょです。くもの中をぎゅんぎゅん行きました。
先生、りゅうが空からおりるとき、
どうやって人に見られへんようにすると思いますか?
それは、こうです。
空の上では大きかった体を、少しずつ小さくしながら、
ゆっくりとおりていくねん。
どんどんどんどんちぢんで、林の中におりたときは、もう
トカゲくらいになっていました。
ぼくのうでにくっついて、かわいかった。
「あれ? カッパさんは?」
二人がいない。まわりを見まわした。
「おーい、ここやここや」
足もとで声がするので見たら、カッパさんたちも小さくなってた。
手のひらにのるくらい小さい。
りゅうじんさんがわらいながら、
「人に見つかるとめんどうでな。ちぢんでもらったのじゃ」
りゅうじんさんとカッパさんたちを、かたにのせて歩く。
「晶太よ、かおをかくした方がよいのお」
りゅうじんさんが言うので、
そのへんにはえてたフキの大きいはっぱに二つあなをあけて、
そのへんにはえてたフキの大きいはっぱに二つあなをあけて、
お面を作ってかおをかくしました。
だんだんの田んぼのよこの石だんをおりて行く。
小さな沢が見えました。沢がにのいるところです。
砂のカベの下の方に、ももいろのヤマヒメさまが、さいてるはずです。
「あ、だれか、いる?」
「しっ! 晶太よ、声を出してはいかん」
そこにいたのは、お兄ちゃんでした。
沢ガニをつかんであそんでる。
そして、もうひとり、お兄ちゃんとしゃべってるのは・・・
(あれは、ぼく? どう見てもぼくやん。
なんで?! なんでぼくが、もひとりいるのん??)
つづく
だんだんの田んぼのよこの石だんをおりて行く。
小さな沢が見えました。沢がにのいるところです。
砂のカベの下の方に、ももいろのヤマヒメさまが、さいてるはずです。
「あ、だれか、いる?」
「しっ! 晶太よ、声を出してはいかん」
そこにいたのは、お兄ちゃんでした。
沢ガニをつかんであそんでる。
そして、もうひとり、お兄ちゃんとしゃべってるのは・・・
(あれは、ぼく? どう見てもぼくやん。
なんで?! なんでぼくが、もひとりいるのん??)
つづく
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by tobelune
| 2021-08-16 01:10
| 子どものころ
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